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| ◆労働基準監督署の調査と是正勧告対策 |
労働基準監督署の調査や是正勧告を受けた場合は?
1 労基署の調査重点項目は?
労基署の守備範囲は、労働基準法の遵守について指導監督する役所ですから、その内容は多岐にわたっています。しかし最近の重点項目は概ね ①サービス残業 ②長時間労働に絞られています。いずれも労働者の時間管理をいかに適正にするかに帰結します。
2 労基署の調査とは?
調査には、「定期監督」と「申告監督」があります。定期監督は、労基署で任意無作為に抽出した企業に対し、必要書類持参のうえ出頭を要請されます。無作為といっても傾向はある程度定めされており、裁量労働制の採用企業や就業規則および36協定未提出企業あるいは労災が頻繁に起こる企業等が選ばれやすいと言えるでしょう。一方、申告監督は、文字通り労働者からのタレこみがあった場合です。この場合、ある日突然、事業場に臨検にやって来るケースが典型的で、あらかじめ電話があることもありますが、監督官によっていくつかのパターンがあります。いずれにせよ、申告監督は、相当な裏づけをもって臨検に来るので、相当厳しいということを覚悟する必要があります。
3 調査から是正勧告への流れ
監督官は調査を行った後、労基法違反を発見した場合は、是正勧告書というかたちで指導します。 全体としては、①臨検調査→②是正勧告→③是正報告→④是正完了 の流れで進んで行きます。 だいたい3ヶ月以内を目処に是正を完了することを求められます。多少時間を要する場合は、中間報告を出すなどして誠意ある対応に心がけてください。特にいわゆるサービス残業については、時効は2年ですが、概ね6ヶ月遡って支払うことで是正完了と看做されているようです。
是正勧告を無視したり、是正報告書で虚偽報告あるいは不十分な是正の場合、送検された実例がありますので、監督官を甘く見ることは厳に慎まなければなりません。
なお、是正勧告逃れのために、タイムカードを廃止してしまえば労働時間もわからないし、残業時間もわからないと決め込んでいる方もおられるようですが、この発想は大変危険です。労働時間を把握することは使用者の責任であり、良好な労使関係や安全な職場環境も詰まるところ「長時間労働」と「サービス残業」の改善にかかっていると言っても過言ではありません。
詳しいご相談は、こちらから。
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| ◆サービス残業対策 |
サービス残業の経営リスクに備えた適切な対応を行っていますか?
① 賃金規定の見直し
賃金規定の中で「○○手当は時間外手当相当額として支給する」と明記し、賃金明細にも「営業時間外手当」など家族が見てもわかるように表記します。
② 所定労働時間を決める
実務上の上限は、1ヶ月173時間ですから、「1日8時間 年間休日105日」が一般的目安です。これが業態によって不都合があれば、「1年単位」または「1ヶ月単位」の「変形労働時間制」を採用すればよいわけです。
③ 時間外労働に当てはまるものは何かを明確にする
具体的な業務の中で「労働時間に該当するもの」と「労働時間に該当しないもの」を明確すれ ば、おのずと時間外労働が見えてきます。待機時間や研修、掃除、朝礼、着替え時間等が会社の強制や指示のもとに行われているかどうかを検討してください。強制や指示があれば労働時間となり、賃金が発生します。ですから労働時間とタイムカードの打刻時間をできるだけ一致させるように、管理者は最大限の努力を払わなければなりません。
たとえば残業において事前申告制を採用している場合、申告がなければ残業時間として認めないことを労働者によく理解してもらう運用を心がけてください。「黙認」は指示したことに等しいというのが判例です。
④ 賃金体系の見直し
逆算方式で賃金体系を改定するという方法も有効です。はじめに基本給から決めるのではなく、まず総額を決めてから時間外手当を割り出し、最後に基本給がきまる方式です。この場合注意しなければならないのは、労働条件の不利益変更にあたる可能性がありますので、従業員の理解を十分得られるよう説明することが前提です。
管理職への対応
「日本マクドナルドの店長は管理職ではない」とのことで、残業代を遡って払うよう裁判所の命令を受けたことが大きく報じられましたが、管理職としてみとめられる具体的用件は、ⅰ)職務内容や職務遂行上、使用者と一体的な地位にあるといえるだけの権限と責任を有していること。ⅱ)出退勤についての裁量があること。ⅲ)給与面などでその地位に相応しい処遇をうけていることです。
東京地裁は、マクドナルドの店長は、店舗の人事管理等に関与しているが、経営と一体化する立場ではなく、時間管理も受け、平均年収約704万円程度では一般の労働者より優遇されているとは言えないとの判断を下しました。 そこで、いわゆる店長や課長にも役職手当を固定残業手当として支給する必要があります。また賃金規定にもその旨を明記しておきましょう。
詳しいご相談は、こちらから。
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| ◆長時間労働対策 |
長時間労働により派生する経営リスクに対応できていますか?
① 36協定を締結する
通常は監督署の調査があって初めて「36協定」を提出する場合がほとんどですが、特に中小企業においては多くの場合が時間外労働や休日労働を日常的に行っている現状を考えると、「36協定」の提出は必須であると言えます。また「36協定」を結んでいても、繁忙期においては月間の時間外労働が限度時間を超えるような場合は、「特別条項付36協定」を提出しておきましょう。
② 健康診断の実施と結果管理
長時間労働の帰結するところは過重労働による労働災害です。そこで定期健康診断その他の特定健康診断は必ず受けるよう義務付けしてください。もし健康診断を受けない労働者がいれば、理由の如何によらず会社の責任また安全衛生法によると、「健康診断結果記録」を会社が適正に管理することが求められています。さらに健康診断で「異常値」のある労働者に対しては「診療の受診勧告」をするところまで求められています。
③ 安全配慮義務を果たす
安全配慮義務とは労働者の生命・身体を危険から保護して使用するように配慮する義務です。具体的には②の健康診断や安全衛生教育、安全衛生管理体制といったことに及びますが、まずは時間外労働が多い労働者をしっかり管理することから始めてください。「過重労働による健康障害防止のための総合対策」に関する厚生労働省通達によると、1ヶ月あたりの時間外労働が45時間を超え、80時間を超えるとイエローカード、100時間を超えるとレッドカードと看做されています。最近の労働災害が認められたケースもこの基準によって判断されています。たとえタイムカードがなくて時間が不明確であっても、本人や家族の方のメモ等によって認められる傾向です。
詳しいご相談は、こちらから。
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| ◆安全衛生対策 |
現場作業員の安全衛生対策は万全ですか?
特に製造現場においては、チェック項目が多岐に渡っているため、各現場に対応した安全衛生対策が必要となります。改善に多額の費用を要するものから設備の配置を変えるだけで済むものもあります。私どもでは、専門の安全衛生コンサルタントによる一次診断を承っております。
詳しいご相談は、こちらから。
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